トルコは食べ物がとても美味しい。きっとトルコに行かれた方は「そうだった」とうなずかれるだう。
私はトルコ料理をしっかりいただいた後には、なぜだかデザートが無性に食べたくなる。デザートを食べないと、食事が終わらない気がする。そして、このデザートは、日本で口にするようなファンシーなケーキでも和菓子でもなく、欲するのはトルコのデザート。そのトルコのデザートについて書こうと思う。
今回のトルコ滞在でも、デザートをよく食べた。(それでも、食べたかった全部を口にすることはできなかったけれど)新しいデザートとも出会えたので、ここで紹介したい。
1.Peynir Helvası( チーズ・ヘルヴァス)
ヘルヴァは、小麦粉かセモリナ粉をバターで練り、そこに砂糖で作ったシロップを加えていき練り上げたお菓子が一般的に家庭で作られるが、胡麻ペーストで作るヘルヴァも売られている。
トルコにはオスマン帝国時代からたくさんヘルヴァの種類があり、Helva sohbeti(ヘルヴァ・ソフベティ)と呼ばれ、男性サロンともいうべきお金持ちの集まりでも食されていた。現在でもいろんな場面でヘルヴァを食べる。このお菓子はトルコ文化との結びつきが深い。(詳しくは拙著をお読みください『トルコ料理の誘惑』のご注文(amazon) ここをクリックするとamazonに移動します)
チーズ・ヘルヴァスは、チャナッカレのエジネという町が有名らしい。エジネは、その名前がついたチーズでも有名だ。今まで何度も「チーズ・ヘルヴァス」という名前を聞いていたけれど、口にする機会がなかった。今回友人がチャナッカレのトロイ遺跡に連れて行ってくれた時にエジネに寄り、購入することができた。「温めてアイスクリームと一緒に食べるのをお勧めします」と、店の人に言われたので、その通りにした。
トルコアイスは粘りが強くナイフで切る |
2.Kabak Tatlısı(カバック・タットゥルス)
トルコで冬のデザートの一つといえばカボチャのデザート、カバック・タットゥルス。何度も食べたことがある。トルコのカボチャは日本のより水分が多く、繊維質だ。色が濃いオレンジだからきっとホクホクで、甘いカボチャに違いないと思い、バザールで何度失敗したことか。だから、トルコではカボチャは砂糖を入れ、炊いてデザートにする。そして、食べる時には、砕いた胡桃をかけたり、タヒン(胡麻ペースト)をかける。今まで食べたものはそうだった。ところが、初めての味のカバック・タットゥルスにAdapazarı(アダパザール:1999年8月にトルコで大きな地震が起こった震源地)で出会った。
Adapazarıは、カボチャで有名らしい。そこで出てきた カバック・タットゥルスは、今までと違い、濃い牛乳か生クリームか、とにかく乳製品に浸かっていた。カボチャもねっとりと仕上がっていて、それがクリームとマッチして大層おいしかった。さすがカボチャ本場のデザート、また食べたいと思った。
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