2023年6月10日土曜日

トルコ地震の支援活動がトルコの新聞に掲載〜阪神・淡路大震災を経験した私たちにできること〜


2023年5月20日のAkşam新聞に掲載

以前、インタビューされていたトルコ地震への支援活動がトルコの新聞に掲載されました。

https://m.aksam.com.tr/cumartesi/japonya-depremzedelerin-kader-ortagi/haber-1368192(←こちらからもご覧いだだけます)

私が伝えたこととは違っている箇所もありますが、以下は、その日本語訳です。

運命がむすぶトルコと日本の被災者の友情
 
1995年に神戸を震撼させた震度6.9の地震を経験した日本には、トルコと友情で結ばれた人たちがいる。彼らは、カフラマンマラシュの地震後、トルコでの被災者のために、多くの被支援活動を行った。この支援活動のいくつかに関わった研究者の井藤聖子は、Akşam Cumartesiに、それらの活動について語った。
 
大統領選のため、被災者たちの多くが、自分たちのことは忘れられてしまったと考えた。しかし、政府による仮設住宅の建設計画が進められる一方、非政府組織やボランティア団体は、震災直後と同じ頻度とはいかないまでも、支援活動を続けている。世界各国でも、支援のキャンペーン活動は続けられている。イスタンブル大学でトルコ口頭伝承文芸を専攻し、シェイマ・ギュンギョル教授の指導のもとで博士号を取得し、日本に帰国した研究者である井藤聖子も、トルコに心を寄せるその一人だ。

井藤は、トルコでの地震を知るとすぐにトルコの友人に連絡を取り、被災者のために何かできることはないかと思い、行動を起こした。井藤は、日本で行ったボランティア活動について、Akşam Cumartesiに語った。

トルコと強い絆をもつ井藤は、地震発生を知るとすぐ、現地での救援活動の状況をフォローし、地震の規模や被災状況をテレビやラジオなど日本のメディアで伝えた。
「阪神・淡路大震災の被災者だった私は、今でもトラウマを抱えています。そのため、地震の被害を聞いたり、見たりするのはとても辛いことです。でも、トルコ地震のことを正しく伝えなければいけないと思います」と語る井藤は、友人のミュージシャン、菊池慶がトルコの地震被害者のためのチャリティーコンサートを開催するなど、さまざまな支援活動について紹介した。菊池も井藤と同様に、日本を震撼させた阪神・淡路大震災を経験した一人。菊池は地震や災害などの被災者支援のために、多くのチャリティーコンサートを開催している。そのため、トルコの地震を知ったとき、すぐに行動を開始した。東京でもチャリティーコンサートを開催し、その収益金を京都の日土協会に届けたと、井藤は話した。

また、井藤は、日本の小さな町の学校に学ぶ子どもたちがトルコの被災者に向けて書いた、たくさんのお見舞いのメッセージをトルコ語に翻訳した。
 
日本人に深い爪痕を残した阪神・淡路大震災の後、被災地の神戸で作られた鎮魂歌が、毎年1月17日の追悼式で歌われていると井藤は話す。その歌詞を井藤はトルコ語に訳し、同じ痛みを抱くトルコの被災地の友人たちに歌い、その思いは伝えられたと語る。

井藤聖子は、日本全国でトルコへの支援活動が行われていることを紹介し、1995年の大震災の後に、神戸で設立された地震調査・救援団体CODEの吉椿雅道事務局長と学生インターンが地震後にトルコに入り、2月11日から17日まで地震被災地に滞在していたことも伝えた。吉椿は、ガジアンテプ、ヌルダ、カフラマンマラシュ、アドゥヤマンで地震被災者を支援し、地震で建物がどのように損傷したかの調査も行った。また、彼には、ネヴシェヒル大学の日本語教師とその生徒2名が同行した。吉椿は帰国後、トルコで見たことを日本のラジオ番組で報告している。

2023年6月6日火曜日

2023年2月6日におきたトルコ地震支援のお願い〜復旧への道は遠く険しい〜

 

甥の作ったトルコ支援のためのオリジナルステッカー 
今年の2月にトルコ南東部で巨大地震が発生してから、4ヶ月が経ちました。 

もう、4ヶ月?まだ4ヶ月?

トルコの友人たちから、先月の大統領選挙のため、4ヶ月前に起こったあの類のない巨大地震のことはもう彼方の出来事として人々の話題から消えてしまったようだと聞きました。

でも、3週間前にyoutubeで配信された(https://www.youtube.com/watch?v=UGI0Jf51fk4&t=13976s)被災者たちの怒りと悲しみの声を聞いて、1995年に阪神淡路大震災を経験した私は、そのあまりのひどさと、まだこんな状況なのかという思いで、心が痛み涙が出ました。

復旧には、後どれぐらいの時間がかかるでしょうか。本当に復旧するのでしょうか・・・

ただ、今言えることは、一つ。これからも引き続き、被災者たちへの支援が必要だということです。

このようなトルコ地震の状況について、大学生の甥と話していたところ、彼が自分もトルコを応援したいと言い出しました。私の影響で、小さい頃からトルコやトルコの人を身近に感じていたので「人ごとだとは思えない」と言います。

そこで、彼が以前から思い描いていた自分のキャラクターをグッズ化し、オンライン販売して、7月末までの収益の一部を神戸のCODE海外災害援助市民センターに寄付することに決めました。

また、まずは、今月3回目にトルコへ支援に行くCODEに、12500円分のステッカー50枚を寄付します。本人は「心ばかりのものだけれど、少しでも被災者の人たちを元気付けることができたら嬉しい」と言っています。

みなさん、どうかまだまだ時間のかかるトルコ地震復旧への支援をお願いします!

甥のサイトで購入できるステッカーやバッジです
 https://nppakira.stores.jp/?all_items=true ←このサイトから購入していただけます。どうか一枚でもかまいません、ご購入していただき、トルコ支援へのご協力をお願いいたします。

2023年6月4日日曜日

トルコの鶏胸肉入りミルクのお菓子「Tavuk Göğsuもどき」を作ってみた

 

出来上がりにシナモンをかけたTavuk Göğsuもどき(Yalancı Tavuk Göğsu)
              









去年から、トルコ料理を身近に感じてもらいたいという思いで、日本で材料が手に入り、簡単にできるレシピをYouTubeで公開しています。でも、なかなか思うように次々と気に入るレシピができず、試行錯誤しています。

そんな中、デザートを作ってみようと思いました。そこで、頭に浮かんだのは、牛乳で作るTavuk GöğsuとKazandibiという私の好きなデザートでした。

Tavuk Göğsuは「鶏胸肉」のことですが、デザートの名前にもなっています。Kazandibiは「鍋底」という意味で、出来上がったTavuk Göğsuを入れた鉄板の底を焦がし焼きにしたものです。

甘いデザートの名前になぜ「Tavuk Göğsu鶏胸肉」がついたのかというと、本当に鳥の胸肉が入っているからです。ミルク味のモチっとしたこのお菓子を口に入れ、クリームが溶けると口の中に繊維質が残ります。それが鶏の胸肉を割いたものです。ミルク味のデザートに、鶏肉?!と思われるでしょう。 でも、トルコの人の中でも「この中に、鶏肉が入っているよ」と私が言っても信じない人もいたくらい、鶏肉の味は全くしません。

この「Tavuk Göğsu」を一度作ってみたくなり、以前、教えてもらったレシピの中を探しました。そして「Yalancı Tavuk Göğsu」というレシピを見つけました。このYalancıは「嘘つき」という意味で、相手にむかい「嘘つき!」と使いますが、不思議とトルコ料理の名前でもよく見かけます。料理の名前に「Yalancı〜〜」とは、面白いですね。日本語に訳すと「もどき」が適当だと思います。

今回、YouTubeに公開するために、その「Yalancı Tavuk Göğsu」つまり「Tavuk Göğsuもどき」を作ってみました。「もどき」なので、鶏胸肉は入っていません。濃いベシャメルソースの甘いバージョンのような作り方です。

できたものを食べてみたところ、う〜ん・・・テクスチャーも違う・・・たくさん食べられない・・・

美味しいのですが、なんだか思った味じゃないような気がします。糊のような感じと言えば、分かっていたでけるでしょうか? 粉類が多すぎたのかもしれません。


 

そこで、果物を加えてアレンジしてみました。そうすると、甘酸っぱいフルーツと、濃いミルク味がマッチして、違うデザートになりましたが、こちらの方が合い、知り合いに出しても「美味しい!」と喜ばれました。

さて、フルーツとアレンジした「Tavuk Göğsuもどき」を公開するか、もう少し改良を重ねた「Tavuk Göğsuもどき」を公開するか、悩むところです。