2019年10月11日金曜日

トルコの風物詩〜その1、私の好きな「生クルミ」〜

どこの国や地方でも、その土地ならではの食材があります。
今回は、トルコの季節ものの一つである「生クルミ」をご紹介したいと思います。

生クルミというと、日本ではローストしていないクルミのことだと紹介されています。しかし、トルコの生クルミは、ローストしていないどころか、まだクルミの殻も乾燥していない状態のものです。「生」の中の「生クルミ」です。秋の時期にだけ売られます。

殻も乾燥していない状態のクルミ
乾燥していないため、殻もすごく堅いです。クルミ割りを使い、体重をかけてやっと割れる感じです。でも、殻も中身も砕いてしまわないようにと、力の加減が難しいです。人が割っているのを見ると、思わず自分の顔にも力が入ってしまいます。(笑)

中身の薄皮は、まだそんなに茶色ではありません
やっと殻が割れると、中から薄い茶色の薄皮に包まれた中身が出てきます。日本で売られている生クルミは、もっと茶色い色をしていますよね。

薄皮を剥いて食べます

上の2枚の写真は、少し日にちが経った生クルミです。薄皮がちょっと濃い茶色に変わっていますが、この状態でも、皮の下は白くて生です。

この薄皮を剥くのが、一苦労です。平たい部分は割とすんなり剥けるのですが、ひだひだの箇所は、それほどさっさと剥けません。おまけに剥いている間に、皮が指にくっついてしまいます。それでも、好きなので食べたくなります。

おいしいものを口にするのは、面倒をも意に介さないということなのでしょう。

この薄皮を剥くのは、たくさん食べると体に良くないからだと聞いたことがありますが、苦いからだと言う人もいます。そのまま口にしている人も見かけました。私は、剥いて食べる派です。

さて、味の方はどうかというと、皆さんがご存知のローストしているクルミは、噛むと「カリッ」として、すぐに脂が口に広がります。しかし、この生クルミは、あえて言うなら人参のように「コリッ」としたテクスチャーで、噛んでもすぐに脂分を感じません。薄い味とでもいいましょうか、少し、甘味があり、噛んでいくうちにほのかな脂分が感じられるくらいです。

そのため、ローストしているクルミは、脂分が多くて一度にたくさんは食べられませんが、この生クルミは、しつこくないため、皮を剥くのが面倒でない限り、いくつでも食べたくなります。

皆様も、もしこの季節にトルコにいらっしゃることがあれば、是非、この生クルミを味わってみてください。