今回は、トルコの季節ものの一つである「生クルミ」をご紹介したいと思います。
生クルミというと、日本ではローストしていないクルミのことだと紹介されています。しかし、トルコの生クルミは、ローストしていないどころか、まだクルミの殻も乾燥していない状態のものです。「生」の中の「生クルミ」です。秋の時期にだけ売られます。
殻も乾燥していない状態のクルミ |
中身の薄皮は、まだそんなに茶色ではありません |
薄皮を剥いて食べます |
上の2枚の写真は、少し日にちが経った生クルミです。薄皮がちょっと濃い茶色に変わっていますが、この状態でも、皮の下は白くて生です。
この薄皮を剥くのが、一苦労です。平たい部分は割とすんなり剥けるのですが、ひだひだの箇所は、それほどさっさと剥けません。おまけに剥いている間に、皮が指にくっついてしまいます。それでも、好きなので食べたくなります。
おいしいものを口にするのは、面倒をも意に介さないということなのでしょう。
この薄皮を剥くのは、たくさん食べると体に良くないからだと聞いたことがありますが、苦いからだと言う人もいます。そのまま口にしている人も見かけました。私は、剥いて食べる派です。
さて、味の方はどうかというと、皆さんがご存知のローストしているクルミは、噛むと「カリッ」として、すぐに脂が口に広がります。しかし、この生クルミは、あえて言うなら人参のように「コリッ」としたテクスチャーで、噛んでもすぐに脂分を感じません。薄い味とでもいいましょうか、少し、甘味があり、噛んでいくうちにほのかな脂分が感じられるくらいです。
そのため、ローストしているクルミは、脂分が多くて一度にたくさんは食べられませんが、この生クルミは、しつこくないため、皮を剥くのが面倒でない限り、いくつでも食べたくなります。
皆様も、もしこの季節にトルコにいらっしゃることがあれば、是非、この生クルミを味わってみてください。