今年の2月にトルコとシリアで起こった地震は、その後、次々に起こる災害や争いのため、数ヶ月でもう彼方に忘れ去られています。被災地では、次にやってくる冬に向けての準備も整っていなく不安の中、支援を待つ多くの被災者たちが残っています。
トルコの地震を思い出してもらうため、一体私に何ができるのか・・・と、ずっと考えていました。そこで、1999年11月のトルコで起きた地震の震源地で被災した時に、地震の数時間後にパンの山を見たことを思い出しました。何台ものトラックの荷台に、山積みにされて運ばれて行ったパンの山。「トルコの人にとって、なくてはならないのはパンなんだ」「パンがあれば安心できるんだ」と、その時思いました。そして、非常時の炊き出しが、頭に浮かびました。
日本での炊き出しの定番は「おにぎりと豚汁」ですが、それがトルコでは「パンとスープ」に当たります。そこで、トルコ風の炊き出しを体験することで、日本の人にトルコの被災者のことを思い出してもらいたくて、この企画を考えました。
そのことを以前から関わっていた、神戸市長田区にあるFMわぃわぃの金さんに相談したところ、二つ返事で「やろう」と、声をあげてくれました。そして、1995年の阪神淡路大震災で被災したパン屋さんの、くららべーかりーさんを紹介してくださり、トルコのパン、エクメックを焼いてもらうことができました。このように、この企画は、多くの人の協力があったからこそ、実現できたことでした。みなさんの、心がトルコ地震支援に向けて、ひとつになった結果だと思っています。ご協力くださった皆様、ご参加してくださった皆様、本当にありがとうございました!
今回のイベントに引き続き、トルコの「食」を通して、私にできる形で支援をし続けます!これからも、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。