2018年6月16日土曜日

ドイツではドナーケバブと呼ばれているドネルケバブ〜トルコにはないたっぷりの野菜とソース入り〜

ドイツのトルコ料理の続きです。
ドイツのドネル屋さんでは野菜をたっぷり巻きます
デュッセルドルフの「トルコ人街」に行ってきました。
通りの両側に並ぶディスプレイの仕方は、まさに「ここはトルコ?」と見間違うほどでした。


写真を撮り忘れましたが、スーパーマーケットでは、トルコのマーケットと殆ど同じ物が売られていました。ディルなどのハーブ類は、一般のマーケットで買うより、数段安くて新鮮だと聞きました。

お昼時だったので、ドネルケバブのドゥルム(削ぎ切りのお肉を薄いパンに巻いたもの)を食べてみたくなりました。ドネルケバブ(döner kebabı)は、ドイツでは、ドナーケバブと呼ばれていてドイツ料理だと勘違いされているほど、馴染みのある料理だと聞きました。

ドネルに使うお肉は、トルコでは、鶏肉と羊肉ですが、この店では、鶏肉と牛肉の2種類でした。牛肉は固まりでなく、ミンチ状にしているものを串の周りに貼付けていました。

トルコでは、手作業で肉を切り落としますが、 さすがドイツ。薄切りには、電動のスライサーが使われていました。でも、長いナイフで薄く削ぎ切りにしていく職人技が見られないのは、ちょっと味気ない感じもしました。

ラヴァッシュと呼ばれる、クレープのような薄いパンの上に、野菜(写真)が順番に、どっさり置かれます。キャベツは、日本でも馴染みのあるキャベツの塩揉みと、赤キャベツの千切りの2種類がありました。そして、薄切り肉の上には、ソースがかかります。ちなみにトルコでは、ソースはかけません。
この店には、3種類のソースがありました。(写真の左上から)赤くて辛いソース、オーロラソース、ジャジュック。ジャジュックとは、ヨーグルトにミントとキュウリが入っているものです。(ここでは、ミントだけが入っていました)
私は、辛いソースとジャジュックを選びました。

お肉もたっぷりはいり、こんなに太くて長いドゥルムができあがりました。何だか恵方巻きのようです。
常々、大食漢で驚かれている私ですが、食べても食べても、なくなりませんでした。
夫が注文した茄子の料理とピラフ。茄子の料理は薄味だったようですが、ピラフは塩気が強すぎて、これでは血圧が上がるとこぼしていました。少し味見をしましたが、夫の言う通り塩辛かったです。
そこで、ふと思いました。まだ断食月中のため、もしかすると調理人が、味見をできなかったのではないかと。断食では、味見もできないと聞いていたので、塩加減を間違えたのに気づかなかったのかも知れません。
飲み物は、冷蔵庫の中から自分で勝手に選べます。そこにアイランがありました。アイランは、トルコでは塩味のついたヨーグルトの飲み物のことです。ところが、ここでは「さくらんぼ」と「桃」味を見つけました。「塩味のはずなのに、さくらんぼと桃?ひょっとして甘い…」
こういう時に試してみないという選択肢は、私にはありません。飲んでみたら、想像した通りの味でした。

でも、これがアイラン? アイランというのは「塩味」のヨーグルトドリンクのはずなので、ネーミングを変えたらいいのにと思いました。

2018年6月8日金曜日

ドイツのトルコ料理店〜お昼時には行列になるロカンタで舌鼓を打つ〜


ピラフ、ほうれん草のソテー、マッシュルームと羊の煮込みと、煮込みキョフテ
皆様、長らくご無沙汰しておりました。
6月からドイツに来ています。至る所で、トルコ語が聞こえてくると、何だかホッとします。
今のドイツは、アスパラガスの季節でとても美味しいのですが、 1週間も経つと、サラダではない野菜料理が食べたくなり、トルコ料理のお店に直行しました。

トルコの友人たちとヨーロッパ旅行に行くと、焼いた料理が多いため、友人たちは、トルコの煮込み形料理が食べたいと必ず言っていました。パンをバンドラバンドラ(浸して)食べたくなるそうです。何だかその気持ちが分かるような気がしました。
トルコ料理のお店でも、さすがドイツです。茹でたジャガイモ、揚げたジャガイモ、煮込みのジャガイモがありました。でも、そういえば、トルコにはあるマッシュポテトがみあたりませんでした。(見落としたのかもしれませんが)
煮込みキョフテは一つが大きく、トマトクリームのようなソースがかかっていました。
キョフテは羊肉で作られていましたが、この手のソースがかかった煮込みキョフテを、私はトルコで食べたことがありませんでした。クリームソース形だったので、もしかして、ドイツ風かな…とも思いましたが、お店の人に「トルコのどこの地方の料理ですか」と聞いてみたところ、クルド人がたくさん住んでいる地区の料理だと答えが返ってきました。
今回、私が一番に食べたかったのは、ほうれん草のソテー(ソテーと言っても、柔らかいのでたくさんの量が食べられます)でした。嬉しくて食べていると、何だかいつものものとは、ちょっと違うことに、気がつきました。
入っているのは、ほうれん草と、タマネギと、マッシュルームとパプリカ…。でも、口に入れると、何か匂いがします。
「あれ?この匂いを知っている…。何だろう?」そこでまた、「この、ほうれん草のソテー、すごく美味しいんですけど、何が入っているのですか?」と聞いてみたところ、一見タマネギだと思っていたものが、実は根セロリも入っていることが分かりました。根セロリ入りの、ほうれん草ソテーは初めての味でした。でも、それが、とても美味しかったです。

私たちが食べていると、注文するお客さんの長蛇の列ができてきて、何だかイスタンブルのロカンタにいるような錯覚に陥ってしまいました。

ドイツで久しぶりのトルコ料理が堪能でき、嬉しかったです。しかも、ビールが呑める!
でもここでは、ドイツビールではなく、トルコのビールですね。